留袖
既婚女性の第一礼装用です。
女性が親族の結婚式や正式な儀式・式典などに着用します。
黒地で上半身に柄はなく、すそ部分にのみ縫い目で柄が繋がる絵羽模様が入り、背中・両後ろ袖・両胸元の5つの部分に紋が入っているものを黒留袖。黒地で染め抜きの5つ紋があり、前身ごろの妻下に絵模様を施したものが「黒留袖」で、色地に三つ、または一つ紋で絵模様があるのは「色留袖」といいます。
帯は二重太鼓、喜びが重なるようにというを縁起を担いで結ぶ袋帯を選びます。
振袖
未婚女性の第一礼装用です。
正式な場で着る着物で、袖の長さによって大振袖・中振袖・小振袖があります。
近年一般的に着用するのは本振袖(大振袖)です。成人式や卒業式、披露宴、卒業式披露宴、パーティー、お見合いなどです。
小振袖は小袖として現在、卒業式の袴に合わせています。
訪問着
胸と裾に柄合わせした絵羽模様を染めた着物で、ミス・ミセスの区別なく第二礼装(略礼装)として着用します。格調の高い古典柄や豪華なものが多く、友人の披露宴やパーティー、茶会、会食などのフォーマルな席で最も幅広く活用できる着物です。
附下
反物のまま柄付けを行ったもので、衿部分に模様がなく、控えめな柄が特徴です。訪問着より各は下がりますが、第二礼装の役割も持ちます。出来上がると訪問着と区別がつきにくいほど華やかなものもあります。訪問着ほど改まることのない席や観劇、華美ではないお茶会など、フォーマル、及びそれに準ずるシーンにオススメです。
色無地
一色(黒以外)に染め上げたもので、基本的に柄はありません。一つ紋を付ければ準礼装に、三つ紋以上なら紋のない訪問着よりも格上に、また地味な色に黒帯を合わせれば略式喪服にもなる優れものです。
お召(御召)も、略礼装として着用できる着物です。
紬(つむぎ)
紬は織りきものの代表で、節のある糸で織った先染め織物です。
縞や格子、絣などの幾何学的な柄が多く、柄が細かいほど熟練した技術が必要です。
おしゃれ着としても、様々な楽しみ方のできる幅の広い着物です。
昔は普段着とされていましたが、現代では、軽い外出着として様々な場で着られる様になりました。 お稽古や趣味の会、友人との食事など、気負わないおしゃれに向くきものです。
※最高で高価なきものでも、婚礼・茶会などの格のある装いには着用できません。
小紋
普段、オシャレ着として楽しめます。全体に細かい模様をあしらったものが多く、お稽古事やデート、ショッピングなどにもピッタリです。若い女性なら、セミフォーマル・パーティーなどでも着用することができますよ!
浴衣
生地は木綿地で通常の単物よりもやや隙間をあけて織った平織りのものが多い。特に夏場の湯上り、または寝巻きとしての用途が主でありました。
現在は華やかな色合いと柄のものなども多くなっています。生地も浴衣本来の木綿ではなく、麻を混ぜたものやポリエステルなどを用いたものも多いです。
主にお祭り、花火大会、盆踊りなどに多く着用されます。
喪服
告別式や通夜などに親族が着用する、黒無地に五つ紋がついた喪の正装です。帯・帯締めなども全て黒で統一しますが、法事などでは地味な色合いの紋付き色無地に黒やグレーの帯を締めます。
きものTPO
|
黒留袖 |
色留袖 |
振袖 |
訪問着 |
附下 |
色無地 |
喪服 |
小紋 |
紬 |
浴衣 |
結婚式
(親族) |
〇 |
〇 |
〇 |
〇△ |
〇△ |
△ |
× |
× |
× |
× |
結婚式
(友人等) |
× |
|
〇 |
〇 |
〇 |
〇△ |
× |
× |
× |
× |
式典 |
× |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
× |
× |
× |
× |
パーティー |
× |
〇△ |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
× |
〇△ |
△ |
× |
同窓会 |
× |
× |
× |
× |
〇△ |
〇 |
× |
〇 |
〇 |
〇 |
入卒式
(親族) |
× |
× |
× |
〇 |
〇 |
〇 |
× |
△ |
× |
× |
観劇 |
× |
× |
× |
△ |
〇 |
〇 |
× |
〇 |
〇 |
〇 |
旅行 |
× |
× |
× |
× |
× |
△ |
× |
〇 |
〇 |
△ |
お食事会 |
× |
× |
× |
× |
〇 |
〇 |
× |
〇 |
〇 |
△ |
七五三
(親族) |
× |
× |
× |
〇 |
〇 |
〇 |
× |
〇 |
× |
× |
初詣 |
× |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
× |
〇 |
〇 |
× |
お茶会 |
× |
× |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
× |
△ |
× |
× |
夏祭り |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
〇 |
〇 |
〇 |
葬儀 |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
〇 |
× |
× |
× |
法事 |
× |
× |
× |
× |
× |
〇 |
〇 |
× |
× |
× |
着物の種類で用途が異なりますがどんな場合でもケースバイケースです。
●小紋であっても礼装小紋のように準礼装まで着られるものや、紬であっても絵羽の訪問着など判断が難しいものもあります。
●基本的には華やかな場所にはそのシーンに応じた華やかな衣装で不祝儀の席は慎ましい色目でということになります。
※細かいことは「きもの相談窓口」でご相談ください。
○・・相応しい
×・・避けてください。
△・・ケースバイケース
○△・基本的には相応しいが色柄などの考慮が必要
長襦袢の着つけ
1
肌襦袢、裾除けをつけ、足袋を履いておきます。
ウエストに補正が必要な場合は、この時にしておきます。
次に長襦袢をはおり衿先を揃え、着丈の調整をしておきます。
衣紋は各々の好みにもよりますが、あまり抜きすぎないようにします。
2
衿の合わせは、年齢、好み、きものの種類にもより多少違います。
若い方はあまりあけずにきちんと合わせたほうが清潔感が出て良いでしょう。
3
左右同じ位置に衿をあわせ、胸紐でしっかり押さえます。
4
胸紐で押さえた後、もう一度左右の衿元、衣紋の具合を見て、余分なゆるみなどを整理します。
5
着丈の調整をして、伊達締めで押さえます。
6
伊達締めの結び目もみぞおちの中心より少しずらした位置にします。
7
ひと結びした後、結び目を立て、交差させます。
8
左右にしっかり引いて、両端をはさみ込んでおきます。
長着の着つけ
1
きものをはおり、袖を通します。共衿先と衿下を合わせ、背中心が曲がらないようにします。
この際、後衿を長襦袢の衿と重ねてピンチで止めておくのもひとつのほうほうです。こうしておくと、 きものが肩からはずれたり、背中心がずれたりするのが防げます。
2
長襦袢の袖ときものの袖をそろえておきます。
3
衿を持ち、着丈を決めます。
着丈がずれないようにしっかり引きながら押さえておきます。
4
まず、上前巾を決めます。上前巾の位置は右ももの一番張っている所より1~2センチほどかぶってるところを目安にします。この際、きものがずれないようにヒップの位置でしっかり引いておきます。引きを緩めると何度もやり直す事になります。
5
次に、上前を開いて、下前を巻き込んでおきます。この際、衿先を少し上に引き、上前より幾分短めに押さえておきます。
少し裾がつぼまった形になります。
6
下前が決まったら、上前をそのまま平行に重ねます。
7
左手で上前腰ひもの位置を押さえておきます。右手で腰紐を取り、上前を押さえたままの左手に渡します。腰紐は紐状の中心を持って渡すと結び目が腹部の中心より右よりになって具合がよいでしょう。
ただし、結ぶ位置は各々の癖がありますから、具合のよいところで決めてください。
8
右手、左手ときものの内側に入れ、おはしょりを整えます。
9
下前のおはしょりが厚くならないよう斜め上に折りあげておくと、おはしょりがきれいになります。折り上げる位置は、下前の衿が胸紐にかかる少し下にしておきます。
10
おはしょりを整理し、衿を整えます。白の半衿の場合は比較的細く見えるように、着物の衿を合わせます。
左手で下前の衿を折り上げたところをきちんと押さえます。
11
下前の衿の折り返しに、きちんとかかるように胸紐で押さえます。下前がゆるんでしまうと、同じことを何回もやり直す事になるので、紐の取り方や、手の動き、衿元の押さえ方などを練習しておきましょう。
12
おはしよりの長さは、帯下より5~7センチぐらいが形よく見えます。余り多いと野暮ったく見えますので注意して下さい。おはしょりの分量が多い場合は、上にあげて伊達締めで押さえておきます。
13a
帯をつける前の出来上がり姿です。
13b
後姿です。
なごや帯の帯結び
1
はじめに柄の位置を確かめます。名古屋帯の場合、胴に巻く前の部分と、お太鼓や垂れの部分に絵づけされていることが多いので、絵柄の位置には常に気を付ける必要があります。
2
帯板は一巻きでも二巻きでもかまいません。柄位置が決まってから、きちんと真中に収まるように入れます。
3
一巻き目の手先を肩にあずけて、ひと締めします。
4
もう一巻きし、しっかり締めます。
5
垂れ側の結び目になる位置を斜めに折ります。
6
手先を下におろし、おろした手先を下にして、垂れを上に交差するように合わせます。
7
垂れを手先にくぐらせて、ひと結びします。帯の下側が締まるように持つ位置に気をつけながら、もうひと締めします。
8
鏡に写して、お太鼓の柄位置と大きさを決めます。お太鼓の柄位置と大きさを決めます。お太鼓の結び目を開き加減にして、結び目が緩まないようにします。次にお太鼓の山の位置を決めます。
9
お太鼓の山位置に帯枕を当て、結び目の上に枕をしっかり固定されます。帯枕の押さえの紐を前で結び、帯板の内側にはさみこんでおきます。
10
枕に帯揚をかぶせ、くるむようにして、前で軽く結んでおきます。
11
手先をいったん前の帯の間に軽くはさんでおきます。
12a
12b
仮紐を使い、お太鼓の大きさと垂れの長さを決め、余分を内側におりあげて、仮紐で押さえ、前で結んでおきます。
13
垂れの長さは7~10センチほど、お太鼓の大きさは、山から帯の下の線が一つの目安になります。
14
前帯で押さえていた手先を、お太鼓にとうします。
15
手先があまり出過ぎないようにし、左右同じ分量(3~4センチ位を目安)にします。
16
手先の位置が決まったら、帯〆を通します。
17
仮紐をはずします。
18
帯枕に帯揚げをかぶせ、前へまわします。
19
たれの残りの布目を整えます。
たれ先ではねを作っているのでたれが左寄りになりますので気をつけます。
20
帯締めを通し、垂れの長さとお太鼓の大きさを決めます。
21
はね、お太鼓、垂れと確認し、出来上がりです。
帯揚げ、帯締めなどの結び方は、最近いろいろ工夫されていますので、
好みの結び方を考えましょう。
22a
ふくら雀の出来上がりです。
22b
前姿です。
ゆかたの着つけ
1
ゆかたをはおり、衿先、あるいは、共衿の先を合わせます。
ゆかたはもともと湯上りの素肌に着るものでしたが、現代では肌襦袢、裾除けを付けます。 また、体型によってはウエストに薄手のバスタオル一巻きしておきますと帯を締めたときに全体の形がよく見えます。
2
下前を開き、着丈を見ながら上前の位置を決めます。
上前の位置は右ももの一番張っている所より2センチほどかぶる位に決めます。
最近着丈を長めにしてしまう傾向にありますが、ゆかたはくるぶしがでるぐらい短めにキリッと着るのが粋で格好がよいものです。
3
上前の位置を決めたら、ヒップの位置で止め、動かさずに上前を開き、素早く下前を巻き込みます。
身巾が広めの場合は、下前衿先からおくみを外側に少し折り返しておくと歩きやすくなります。
4
上前を合わせて、おはしょり分を上に持ち上げるようにしておきます。
5
左手で上前の腰紐の位置を押さえておきます。
右手で腰紐を取り、上前を押さえたままの左手に渡します。
腰紐は紐丈の中心を持って渡すと結び目が腹部の中心より右よりになって具合がよいでしょう。
ただし、結ぶ位置は各々の癖がありますから、具合のよいところで決めてください。
6
左側、身八つ口から手を入れ、下前の衿を整え、同時に右手は内側に入れ、おはしょりの整理をしながら、上前の衿、上半身を整えます。
“おはしょりの整え方”
下前のおはしょりが厚くならないように、写真同様、斜めに折り上げておきます。
7
左右の衿元を決め、下前の折り上げた所と上前の衿を押さえます。
8
5の説明と同様、左手で押さえ、右手で胸紐を渡し、二巻きしてしっかり結びます。(結び目は左右どちらかに寄せたほうが、苦しくありません。)
9
おはしょりの分量が多い場合は、帯下から5~7センチほど出るようにおはしょりの余分を折り上げ、形を整えて伊達締めで押さえます。
10
“前姿”
帯を締める前、ゆかたを着た形の出来あがり姿です。
“後姿”
ゆかたの帯結び
1
手先の長さを決め、半分に折っておきます。
手先を上に出して、一巻きし締めておきます。
手先の長さは結びの形によりますが、約50センチ~60センチを目安にしておきます。
ベルト付きの帯板は帯を締める前に付けておきます。
2
二巻き目に帯板を入れます。
ひと締めして幅を整え、垂れになるほうを斜めに内側に折ります。
帯板は入れなくても良いが、入れると形がよくなります。
3
手前を上に、垂れを下に交差させ、上から手先をまわして結びます。
4
手先の長さを決め、半分に折っておきます。
手先を上に出して、一巻きし締めておきます。
手先の長さは結びの形によりますが、約50センチ~60センチを目安にしておきます。
ベルト付きの帯板は帯を締める前に付けておきます。
5
二巻き目に帯板を入れます。
ひと締めして幅を整え、垂れになるほうを斜めに内側に折ります。
帯板は入れなくても良いが、入れると形がよくなります。
6
手前を上に、垂れを下に交差させ、上から手先をまわして結びます。
7
たたんだ羽根の中心で山を二つとり、しっかり押さえて持ちます。
8
なるべく羽根の位置を上に置くように意識し、羽根を押さえながら、手先を上からくぐらせて、羽根の中央をくるみます。
9
写真のように一巻きし、形を整えておきます。
10
もう一度くぐらせ、しっかりと締めながら形を整えます。
11
余った手先を帯とゆかたの間にくぐらせ、下から手先を引きます。
なお帯の下から出る余分の手先は、平らに折って帯のなかに入れておきます。
12
羽根を写真のように順に下におろし、形を整えます。
13
羽根の結び目と帯板をしっかり押さえ、息を止めるようにし、一気に右まわしで結びを後ろに送ります。
その際、折り込んだ手先のよじれを直し、後前の形を整えます。BR>
大変なようですが、おなかを引っ込めて回す動作も2~3度練習すると案外容易に出来るようになります。
14
一般的な文庫結びの出来あがりです。
15
いかがです、あなたもきれいに結べましたか?
ゆかたの選び
大柄でがっちりタイプのあなたへ
濃い色や深みのある地色ですっきりと
背が高くからだの厚みもあり、どちらかというとスポーツ体型のこのタイプのゆかた選びは、できるだけすっきりと見えるように工夫しましょう。
まず地色ですが、白や淡い色などの膨脹色はさらに大きく見せてしまうので避けましょう。反対にひきしめ効果のある①や③のような濃い色がおすすめです。
②のカラシ色は濃い色ではありませんが、深みのある色なので意外とひきしまります。柄はくっきりとシャープなものや縦方向に流れるものを選ぶとすっきり見えます。
②、③のように曲線的に流れる柄は女らしいイメージも出せるのでおすすめです。また、長身を生かした大きな柄①も着映えします。帯も淡い色を避け、ゆかたの地色に対してくっきりとひきしまる色がよいでしょう。
背が高くてほっそりタイプのあなたへ
暖色や丸みを帯びた柄でやわらかい印象に
背が高くてやせ型の人のゆかた選びは、明るいイメージになるように心がけましょう。暗い色や寒色系は淋しい感じになってしまうことがあるので気をつけましょう。
基本的には暖色系で、鮮やかな色(1)やパステルカラー(3)がおすすめです。大きな柄も着こなせますが、あまり直線的でシャープな柄は表情がキツく見えてしまいます。風鈴や団扇といった丸いモチーフや、丸そのものが入ったもの(1)、モチーフが2や3のように丸みを帯びた形にアレンジされている柄がよいでしょう。
2は寒色ですが、丸い形の柄と横方向に広がる曲線がやわらかさを出しています。また、ぼかしが入った柄もソフトなイメージに見せることができます。帯はゆかたと同系色か中間色で全体をやさしくまとめましょう。
小柄でぽっちゃりタイプのあなたへ
縦に流れる柄と濃い寒色系でひきしめ感を
背が低くてちょっとぽっちゃりしたタイプの人には紺や紫、グリーンなどの濃い寒色系がおすすめです。暖色にするなら2のようにある程度濃い色を選びましょう。淡い色は膨脹して太って見えてしまいます。
色数を多く使った多彩なもの、細かい柄などは暑苦しい印象になってしまうこともあるので要注意です。色数をおさえた同系色や類似色の、シンプルな柄がおすすめです。また、縦方向の流れを感じさせる柄(1、2)は、背を高くほっそりと見せる効果があります。ぼかしは一般に膨脹して見えますが、1や3のように縦の 流れを強調するものであれば問題ありません。
帯も淡い色は避け、はっきりとひきしまる色を選びましょう。また長く垂れる形の帯結びは、背が低く見えるので避けた方が無難です。
小さくてほっそりタイプのあなたへ
個性的な色を選んで存在感をアピール
背が低くてやせ型の華奢な体型の人には、印象の強い個性的な色のゆかたをおすすめします。
基本的に暖色系がおすすめですが、ゆかたには珍しいサーモンピンク(1)やパープル(3)なら、存在感があり大人っぽく見えます。紺などの濃い寒色系は、ひきしまってさらにコンパクトに見えてしまうので避けた方がよいでしょう。大きな柄は体格が負けてしまうことがありますが、1や3のような小さな柄は可愛らしさを強調します。
また、丸みを帯びた柄(1、2)、ぼかしの入った柄(3)は雰囲気をふんわりとやわらかくする効果があるのでおすすめです。帯はリバーシブルの表裏をバランスよく見せると存在感が出せます。また、帯の前側にもリバーシブルの裏を使ってアクセントをつけるとよいでしょう。
黒留袖の着つけ
1
長襦袢まで出来たら、留袖をはおり、背中心を合わせます。この時、ピンチなどで長襦袢の衿と着物の衿を合わせて止めておくとよいでしょう。
2
長襦袢との袖を整えます。
3
着丈を決めます。留袖の場合、着丈は幾分長めに、足の甲にかかるぐらいにしておきます。
4
上前を決めます。留袖の場合も上前は長着同様、太ももより2センチほどかぶるくらいが良いでしょう。
5
上前を決めたら、一度開いて下前を合わせます。この際、下前は上前より褄を上げておきます。
6
上前を重ね、しっかりと押さえておきます。
7
打ち合わせがずれないようしっかり腰紐をします。留袖の場合、比翼がついてますから普通の袷の着物より重くなります。
腰紐をしっかりしておきませんと、裾が下がってきますので注意してください。
8
おはしょりをを整理します。
9
衿比翼は、左右とも地衿から5ミリのぞく程度に折っておきます。
腰紐で締めるまでピンチなどでとめておくとよいでしょう。
この場合もおはしょりが厚くならないように下前は斜めに折り上げておきましょう。
10
半衿の出具合を見ながら、上前をあわせて押さえます。
11
衿元を動かさないよう、しっかり腰紐を結びます。
12
おはしょりを整理し、伊達締めでしっかり押さえておきます。
13
留袖の帯をつける前の出来上がり姿です。
黒留袖の帯結び
1
最近では、丸帯の代わりに袋帯を着用する事が多いので,柄位置に注意します。
前に出る柄の位置を決めたら,一巻き目に帯板を入れ,締める位置にあわせます。
2
一巻きし、手先を斜めに持ち上げて締めます。
3
二巻きし,もう一度,帯の下が締まるように締めます。
4
手先を下に、垂れを上に交差させます。
5
手先を垂れでくるむようにくぐらせ、垂れを引き抜きます。
左手で手先,右手で垂れを持ち結びます。
6
垂れの結び目を開きます。
7
垂れを前へ回し,垂れとお太鼓の長さを決め,帯枕を入れます。
8
背中心を確かめ,お太鼓のやまを決め,結び目の上に枕をのせ固定します。
枕が緩まないよう,前でしっかり結んでおきます。
9
10
帯揚げを枕でくるみ,前で結んでおきます。
11
手先を前に回し,軽く前帯にはさんでおきます。
12
仮紐でお太鼓を作ります。
13
お太鼓の大きさを決めて,仮紐で押さえておきます。
14
手先をお太鼓の間にとうします。
15
手先の長さは,左右同寸で3~4センチくらいにします。
16
手先の形を整えたら,帯締めを通します。
しっかり押さえて,帯締め をむすびます。
17
仮紐をはずします。
18
二重太鼓の出来上がりです。
19
前姿です。
振袖の着つけ
1
長着の着付け同様、肌じばん、裾除け、足袋をつけ
体系によっては、ウエストなどを補正しておきます。
長じばんはくるぶしの丈に着ておきます。振袖をはおり
袖を通します。胸元で共襟を合わせ、左右を合わせます。
2
着丈を決めます。
3
下前を開き、上前幅の位置を決めます。
このとき右太ももの一番張っているところで、
約2センチほどかぶるところで決めます。
4
上前を開き、下前を合わせます。このとき
手を緩めると、せっかく決めた上前の位置が
はずれるので、ヒップで決めた位置をはずさないよう
しっかり引いておきます。
下前の裾線は少し短めにしておきます。
5
手を緩めずに下前を上前に重ね合わせます。
下前の裾がずれて、上前裾から出ないように注意します。
6
上前をしっかり押さえながら、腰紐を少しきつめに結び
ます。
腰紐の位置は腰骨あたりが良いのですが、
ウエストで結ばれる方もいますから個々の具合の良い位置を
決めてください。最初のこの腰紐の位置が着付けの大事なポイントとなります。
7
上前、下前ともおはしよりの整理をします。
8
半襟の出具合を見ながら、下前の衿とおはしよりを整えます。
この際、胸紐からはずれないよう注意して、下前おはしよりの量を
加減して折り上げておきます。こうしておくと、すっきりした
おはしよりになります。
9
上前を合わせます。左右の半衿の出具合にきおつけます。
左右同寸にします。
10
下前、上前を合わせ、胸元を決めたら緩まないように押さえ、胸紐で
しっかり押さえて結びます。
11
12
おはしよりが長い場合、胸紐を動かさないように注意して
余分を上に上げます。
振袖のおはしよりは帯下より8センチ
ほどの長さが綺麗に見えます。
13
おはしよりが整えられたら、伊達締めできっちりと押さえます。
14a
振袖の帯をつける前の出来上がりです。
14b
後姿です。
振袖の帯結び
1
手先の長さを60~70センチ位とり、帯の位置を決め帯板を入れます。
手先は左肩に軽く乗せておきます。
後ろの帯板は後ろ姿がすっきりと見えるように入れます。
面度であれば入れなくて結構です。
2
一巻目をしっかり締め、二巻します。
3
二巻したら手先を下に、垂れを上に交差させます。
このとき胴に巻かれた帯が緩まないように注意しながら
手先に垂れをくぐらせます。
4
上に抜いた垂れを腕で巻くようにして結びます。
結び目が緩まないよう手先をしっかり引いておきます。
5
垂れを開いて結び目を整えます。
6
結び目より30センチのところに、箱ひだを作ります。
7
箱ひだを仮紐で背中に押さえておきます。
8
垂れを方に預けて、箱飛騨を取った残りの部分を結び目の中に入れておきます。
この厚みが帯枕の台になるのできちんと始末をしておきます。
9
垂れ先を写真のように折り返します。
10
左側、折り返したたれで箱ひだを作ります。
これが左のはねになります。
11
綿テープか小紐などで箱ひだをしっかり押さえておきます。
綿テープなどの紐で結んだ場合、右のはねも結びますので長めにとっておきます。
12
押さえた箱ひだを仮紐の間に入れて押さえておきます。
13
手先を垂れの中で交差させ、右上に持っていきます。
垂れ先左と同様、箱ひだを作り、仮紐で押さえておきます。
14
左のはねを押さえている小紐の残した分で、右のはねを交差させた
所を等分になるようしっかりと結んでおきます。
15
帯枕を結び目の上に載せるようにし、左右の交差をさせたはねをしっかりと押さえ、
前で結びます。
16
仮紐をはずします。
17
帯枕に帯揚げをかぶせ、前へまわします。
18
たれの残りの布目を整えます。
たれ先ではねを作っているので
たれが左寄りになりますので気をつけます。
19
帯締めを通し、垂れの長さとお太鼓の大きさを決めます。
20
はね、お太鼓、垂れと確認し、出来上がりです。
帯揚げ、帯締めなどの結び方は、最近いろいろ工夫されていますので、
好みの結び方を考えましょう。
21a
ふくら雀の出来上がりです。
21b
前姿です。
きものの本だたみ
1
肩やまを左にして大きく広げる
わきの縫い目を正し中心に向けて折る
2
おくみ付けの縫い目から手前に折り返す
えり付けの縫い目を内側に折る
3
おくみを2枚重ねる
えりを重ねる
えり肩回りを縫い目を重ねる